自分のキャリアを考えたり、老後の生活資金の足しにしようと考え始めた資産運用。
その代表的なものが「株」にあたります。
実際には資産運用でもっとも一般的でノウハウも知られている種類であり、
資産運用として始める方が一番多いのもこの株です。
株はリスク管理のもとやればハイリターンも?!
しかし株というと
「大金を儲けれるギャンブルみたい」
「借金地獄に陥りそう」
「元金100万円で、月収100万なんて本当にできるの?」
といったマイナスのイメージも強いですよね。
2014年にはNISA(少額投資非課税制度)がはじまり、日本の株式市場が活況になったことから、
個人での資金運用方法に大きな関心が集まるようになっています。
資産運用には債券や為替(FX)、不動産、投資信託、不動産投資信託、株式など様々なものがありますが、
株式は特徴をしっかり捉えてリスク管理さえ怠らなければ、ローリスクな運用も可能です。
株でしたらハイリターンを期待することもできますね。
借金地獄に陥ったり株で大損をしてしまうのは、リスク管理がしっかりできていないからだと言えます。
株式投資で得られる3つの利益
株式投資では利益を得るのに3つの方法があります。
株式投資で得られる利益①キャピタルゲイン(売却益)
買った株式よりも高く売ることで得られる利益です。
短期的な売買を行う投資家はこのように、安く売って高く売ることによる利益を目的にしています。
最近でもアベノミクスがその例に挙げられます。
民主党政権の失策で一時7,000円台まで低迷した株価が、2014年9月で1万5,000円台まで回復を遂げていました。
次の狙い目は東京オリンピックだと言われています。
株式投資で得られる利益②インカムゲイン(配当金)
インカムゲインとは会社が得た利益を株主に還元することです。株主に還元されるお金を配当金といいます。
インカムとは英語で「incom gain」と表され、
incomeは定期的に入る収入・所得という意味、gainは名詞の「もうけ・利益」という意味です。
つまり「定期的に入る利益」というのが元々の意味だということですね。
この配当金の額や会社の方針・役員の人事などを株主に伝えるための会を株主総会といい、
本決算と中間決算の2回ほど、中には3ヶ月に一度実施する会社もあります。
株式投資で得られる利益③株主優待
例えば飲食店ならば株主の方はその会社の運営する飲食店のお会計が15%オフになったり、
アパレル企業ならば株主は2割引で購入できるというものがあります。
最初は株式投資金額はいくらにすべき?
では実際に株式投資をするとなると、いくらから始めていいものか考えてしまいますよね。
リスクを減らすためにも、始めの一歩はとても重要です。
具体的な例で考えてみましょう。
手元の資金のうちの10~30%を株式に当ててみます。
全貯金で100万円を持っているとするならば、
30万円を運用資金・大半は大手企業や財閥など配当金狙いのリスクの薄い株に設定します。
上場したてや大手企業の中でもそこまで安定していない企業は株価の動きが激しいので、
30%の中の3~4割にしておくのがベストです。
100万円であれば20万を配当金狙い・10万を売却狙いという形ですね。
手持ち資金の少ない方にとって、売却益狙いや投機的に増やす方法も学んでいく必要もでてきます。
最初からリスクを完全に抑えすぎる投資の仕方だと増えにくいのです。
最初の方は多少リスクを負ってでも、その分経験ができるので勉強代だと思って投資していくと良いですね。
「投資の世界はリスクの負えない人に成功はない」と言われているほどなのです。
割安の株式を購入し投資する方法は?
株式を使った資産運用方法で利益を生み出すためには
「いかに安く買って高く売るか」がポイントになります。もう少し詳しくみていきましょう。
株の運用方法「順張りと逆張り」
株式相場は年に4回下落するため、その下落時をチャンスと捉えることが重要です。
株式での運用方法には、順張りと逆張り(空売り)と言われる手法があります。
順張りとは株価が上昇局面にあるときに、これからも上昇するだろうと予測して購入する手法 で、
逆張りとは株価がこれから下落していくだろうと予測して購入する手法です。
どちらもタイミングの見極めが難しいのですが、
順張りの場合は判断が遅いと高く買ってしまうリスクがあり、相場の方向性がはっきりしているときに有効です。
逆張りの場合は判断が早すぎて下落ポイントがまだ来ないリスクがあり、短期的に相場が動いているようなケースで有効になります。
購入するタイミングはいつがいい?
そこでおすすめの運用方法は、市場全体が下落したタイミングで購入することです。
下落しやすい時期は毎年2月~3月・ゴールデンウィーク・9月~10月の3つですね。
2月~3月に下落するのは、機関投資家が年末の決算のために保有する株を売却して
損益を確定させるためだと言われています。
3月に底を打ってから4月は新年度相場と言われる上昇局面に入り、5月のゴールデンウィ ークには再び下落します。
ゴールデンウィークに下落するのは、株式市場が休暇に入るためその前に売却しておこうという投資家が多いからです。
9月~10月は欧米のヘッジファンドが11月に決算であることが多いため、
決算前に保有株を売却して利益を確定させるようです。
特に9月は世界中の市場で株価がマイナスになる最悪の月だと言われています。
ちなみに12月~1月はその反動で株価が上昇しやすいようになっています。
資産運用する際ははじめに投資スタイルを決めること
このような全体的な傾向を知っていれば、下落する時期を狙って購入し、次の下落時期に入る前に売却して利益を確定させるという運用方法も考えられるでしょう。
また下落する時期に買ってしまうことも避けることができます。
最初にどのような投資スタイルで行なうのかを決めることは資産運用をするにあたり、大切なポイントなのですね。
株式投資の場合それにあたるのが、順張りか逆張りかという考え方になります。
どちらを自分のスタイルにしてもいいのですが、中途半端な立ち位置でいると判断が遅れたり、正確に考えることができなかったりします。
もちろん最初に決めた投資スタイルに固執するのも良くないのですが、
両方の運用方法を意識し状況によって柔軟に対処しつつ、どちらかをメインにしていくことが重要です。