人工知能(AI)の未来【現在の活用と対策編】

みなさんは人工知能についてどのような印象を持っていますか?
前編では人工知能(AI)の歴史と技術の変化を見ていきました。
今回の後編では人工知能の現状から私たちがすべきことについて伝えていきます。

AIは現在どのように活用されているのか

これまでのAIは囲碁や将棋のゲームように「すべての状況がきちんと説明できる限定的な環境」でのみ活躍できました。
しかし現在は、現実的な問題の解決もしてしまいます。
例を3つあげてみましょう。

現在のAIの活用①お掃除ロボットの「ルンバ」

人工知能が搭載されたルンバは、内蔵されたセンサーによって障害物を避けながら掃除をすることができます。
部屋の間取りや家具の配置などをデータとして設定することで、同じ道を通ることなく、効率的に掃除を行うことができます。

現在のAIの活用②クレジットカードの不正使用検知

人工知能に個々のユーザーの利用パターンを把握させる事で不正利用防止ができるようになります。
いつもの利用の仕方から大きくずれた行動や、不正使用時によくある行動パターンと一致すれば、カード会社からユーザーに連絡がいくシステムです。

現在のAIの活用③検索エンジンの最適化

例えば「Google」など、インターネットの検索エンジンにも人工知能が活用されています。
キーワード、文字数、滞在時間、直帰率といった情報をもとに学習をしながら、質の低いコンテンツ、有害コンテンツなどを排除するようしています。
人工知能のおかげで、検索をかけた時に自分が必要とする優良なコンテンツにたどり着けるようになっているのです。
このようにさまざまな分野で人工知能のシステムは使われ始め、単純作業やデータと統計でできる作業を補っています。

絵画に作曲?AIが可能にしたクリエイティブな活動

実は、AIは音楽や絵画などのクリエイティブな活動もできます。
人間はものづくりをするときに、これまでの学習や経験を参考にして、新しいものを作り出します。
最近の人工知能は人間と同様に、絵画や楽曲などの作品を学習することで、芸術作品を新たに創造できるようになったのです。
例えば2016年に画家・レンブラントの作品の新作を人工知能が作り出しました。
代表的バロック絵画の画家・レンブラントの絵を、表面の凹凸のような細かい部分までデータ化し作風を人工知能に学習させ、
あたかもレンブラント本人が描いたような絵を生み出す事に成功したのです。
また作曲する人工知能も登場しています。
Jukedeckは、利用者がジャンルとムード、演奏時間を指定するだけで、数十秒で自動作曲してくれます。
あらかじめ用意されたテンプレートに沿って作曲するわけではないため、同じ条件設定でも、毎回全く異なる楽曲を作成してくれるようになったのです。
 
このように現状の人工知能は、人間のように、あるいは人間以上に能力を発揮できるレベルに達しています。
人工知能ができる事は多様化し、今後、人間が想像を超えた革新も引き起こす事でしょう。

「AI社会に適応せよ」私たちの今後

人工知能が現れた事で、今ある仕事が無くなるという事がよく語られています。
単純作業だけが消え、クリエイティブな仕事は生き残る。と今までは言われていましたが
実際には、上記のようなクリエイティブな作業もAIは得意としています。
間違いなく今現在私たちが行なっている仕事の大半は、AIに取って代わられていく事でしょう。
では、私たちはどうすればよいのでしょうか?
答えは簡単です。
AIができることを見極め、そのAIを活用していく側に回る事です。

AIを見極め、活用していくには?

今のうちからAIの理解を深め何ができるのか何ができないのか。それはどのように活用する事ができるのか。
AIに対しての見識を深め、活用の仕方を考えていく事が重要になります。
日々、AIの活用事例が増え、AIを使ったサービスが増えてきています。
このトレンドを追いかけ、自分の仕事にどのように活かす事ができるのかを常に考え続けるような人間になっていれば、
AIに仕事が奪われる事も無いのです。
今後の社会は
「人工知能を使いこなし勝ち残る者」と「人工知能を使いこなせず競争力を失う者」に分別されていく事でしょう。
今後の社会を生き残るためにも、AIの今後の動向を見逃さずに、
自分の仕事への活用の仕方を考えていくようにしましょう!