現状のスポーツ界に革命を起こすべく挑戦を続ける、株式会社スポスタ 代表取締役 櫻又卓さんの物語、後編です。
アスリートの社会的立場をあげ職業「アスリート」の確立へ
一部を除きアスリートの置かれている社会的立場は非常に厳しいのが現状です。年金、保険、身分保障もない、住宅借りれない、ローンも組めない、時には結婚できないなど。「安心してスポーツ選手を目指せる社会に、社会制度の整備などにも関わっていきたい」と櫻又さんはその意気込みを語ってくれました。そして、特に大切なことは、引退後のセカンドキャリアをどう考えるかです。
アスリートのセカンドキャリア問題の解決へ
「スポスタは現役選手に向けたサービスですが、引退した選手も多く使っています。引退後、スクールを立ち上げ、スポスタを利用など様々なプロジェクトのプラットフォームとして活用していただいています。
引退の相談もとても多く受けていますが、現役時代にそれだけ人脈を作れているかが大事なのです。ほとんどの選手は、引退した後に相談に来ますが、その段階では、すでに遅く、現役時代に人脈を形成、そこからセカンドキャリアに繋いでいくべきです。」と櫻又さんは語ります。
ほとんどのアスリートはスポーツに没頭するあまり、井の中の蛙状態ですが、もっと外を見て、外との接触を作り行動していくこと、とにかく人に会い、色々な価値観や人や職業を知ることが、セカンドキャリア形成にもっとも大切なことだそうです。
スポスタで目指す未来
スポスタでは、インターネットで収益をあげる方法の指南や、就職支援、アスリート雇用のニーズのある企業とのマッチングなどのサポートも行っています。また、アスリートに自立を促す、ビジネススクールも企画しています。
今後は今年度、スポスタは新しいサービスを準備中です。若年世代が多く使っていただいているので、スポスタの中から、2020東京オリンピック・パラリンピックの選手を輩出されるのが目標だそうです。
そして、目指すは、2020東京オリンピック・パラリンピックに向け、職業アスリートの確立。
その為のプラットフォーム、文化、仕組み作りをこれからも続けていきます。
櫻又さんから20代に向けてメッセージ
20代の頃は、がむしゃらに働いていました。とにかく質より量、量の多さが質を生むと思っていました。人が休んでいる間に、自分は働く、そこで差がついていきました。
20代のうちに社会の上の人から可愛がってもらい、色々なことを教えてもらえるのが20代の特権です。教えていただいたものは自分のものとして吸収をすること。
全ての情報、知識、経験、人、インプットの量が大事です。何故なら多くのインプットがなければ良質なアウトプットが出来ないからです。
その為に、よく周りを見て、インプットの時間を作る努力が大切です。それが、30代そしてその後の本当の自分を作っていきます。
あとがき
櫻又さんの根底に流れるもの、それは問題意識とそれを解決する為の、深い愛だと思いました。これから、スポーツビジネスに関わろうと思っている人は、その根底にある問題を意識することで、より良いスポーツ界を作ることができると思います。