空間デザイン・ファッションコンサルタント西岡慎也さんインタビュー後編「良い関係値を築けるバランス感覚」

株式会社ファッションスタイリストジャパン代表取締役社長の西岡慎也さんへのインタビュー。
好きを仕事にするためのポジショニングの話をされた1章に引き続き、第2章は
人やモノの魅力を引き出すこと常に向き合って来られた西岡さんだからこそ伝えられる
「バランス感覚」の話です。

ファッションコンサルは人のセルフイメージを高めるところから

西岡さん:
コンサルにいらっしゃるお客様もそうなんですが、皆さん世間との比較から劣等感を持ってしまっているんですよね。そのためコンサルは「自分は幸せになっていいんだ」という認識から始まるんです。比較をせずに、戦わない自分を出していくことが印象設計に繋がってくるのです。それが僕たちのやるべき仕事なのですよ。
篠田:
確かに、みんな何かに渇望している感じがします。どんどん上を目指していくのって、疲れてしまうんですよね。
みんな幸せになりたいから頑張っているのに、いつの間にかその目的を見失ってしまっていて。人を幸せにできる方法を考えていたら、自分の幸せを考えるようになりました。
西岡さん:
若い頃からそんなことを考えられているってすごいですよね。改めて年齢じゃないんだと思いました。

「僕だけかもしれない」オンリーワンを作れ

常にバランスを意識していた西岡さんは、もう一つのオンリーワンエピソードを紹介された。スタイリスト・空間デザイナーという2つの肩書きでは語り切れない、西岡慎也という人間が輝いている理由に迫ってみます。
西岡さん:
高校でバスケ部に所属していたんですが、周りが全力本気のバスケ部員の中で、部屋をおしゃれにコーディネートしているのは僕だけだったんですよ。DJのターンテーブルなんて置いていたりして笑。
部屋に遊びに来た時に先輩たちが、かなり驚いていたのを今でも覚えています。
オンリーワンを拡大していくと、直線には勝てないけどバランスで勝てるんですよ。だから「僕だけかもしれない」オンリーワンを作っていけばいいんです。
篠田:
自分の長所を他で生かすって発想が大事なんですよね。そこで自分の立ち位置を見つけてバランスをとるイメージ。こういったバランス感覚は色んな世代の方とお付き合いしていく上でも、大事だと思っています。
西岡さん:
バランスと言えば「78:22」という法則があって。78がMで22がSなんですよ。ずっとMじゃ自分が居心地が悪いし、Sだけでは人が付いてこなくなってしまいます。この78:22のバランスが取れる人はやはり愛されていきますね。
年功序列といいますが先輩も後輩も、縦、横の関係でガッチリ固めるのではなく柳のようにバランスをとるのが関係値が良くなると考えています。

http://fashion-stylist.co.jp/company/

縦横でないシーソーのような「斜め」の関係値をつくること

篠田:
僕も僕よりもずっと年上の顧問の先生方とのお付き合いもあったりするのですが、僕が下だけの関係にならないように意識していました。
自分よりもずっと賢くて世の中を知っている先生方だからこそ、ぼくが下ばかりでいると居心地悪いのかと思っていまして。
西岡さん:
その関係値をその若さで築けるのは、素晴らしいですね。僕は、出来ていませんでしたよ(笑)
みんな縦と横の関係ばかり築きがちなのですが、実は「斜めの関係」がベストだと思うんです。
シーソーを想像して見てください。シーソーってずっと上だと苦しいし、ずっと下でも楽しくないですよね。
まさに人間寛解のバランスなんです。斜めの関係で、上下が変わるから楽しいんです。
篠田:
その例え、わかりやすすぎます笑。
西岡さん:
恋愛だってそうなんです。尽くす女性は素晴らしいですが、それだとずっと男性を立てたまま、すぐに男性は調子に乗ってしまいます。斜めの関係値を築けていくと、男性は勝手に育っていくのです。
篠田:
いい女性にはいい男性がしっかり側にいる理由ですね。とても深いです。

もし仲間が家族だったら?後悔しない生き方をするには

人の魅力を引き出すプロでありながら、経営者でもある西岡さん。経営者としてのマインドも人を惹きつけるものがありました。
篠田:
最後に、経営者として意識していることはありますか?
西岡さん:
よく「社員は家族だ」と言いますが、それはいつも僕も思っていますね。家族だったら無償の愛情を注ぐじゃないですか。失敗してもハイハイと言いながら包み込むような、そういった感覚を目指しています。
先ほどの「斜めの関係性」も常に言っていますが、組織で言うとトップダウンとボトムアップのタイミングは大切だと思っているので、
いい関係を築くために意識しています。
 
優れたバランス感覚は、ファッションや空間だけでない。
一人の経営者として大切な感覚を言語化できる力も、西岡さんが多くの方を惹きつけるひとつの理由なのでしょう。
ファッションと空間デザインを通して多くの方を輝かせていく、西岡さんの活躍から今後も目が離せません。

【株式会社ファッションスタイリストジャパン代表取締役社長 西岡慎也】


1979年生まれ。茨城県土浦市出身。21歳で米輸入会社ワイルドウエストジャパンに就職し、約4千人のファンを獲得。
2001年、セレクトショップ「WITH PREASURE」を独立開業。従来のアパレルの販売方法ではなく、コンサルティングを中心としたコーディネートの手法を確立する。
10年にファッションスタイリストジャパンを設立し、多くの著名人、エグゼクティブの顧客を獲得し、クライアントの心に寄り添う、未来を見据えた戦略的コーディネート提案を行っている。
会社HP:http://fashion-stylist.co.jp/company/
体験コンサルティングはこちら:http://fashion-stylist.co.jp/beginner/

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ASSIST編集長。早稲田大学商学部卒、競技エアロビックはじめダンス歴17年の経験を生かし4~90歳の運動指導に従事。女性のためのヘルシービューティをプロデュース。 2014年インターナショナルエアロビックチャンピオンシップ日本代表。 2015年学生エアロビック選手権優勝。 フィットネスウエアブランド「CLAP」ライダー。 複数のウェブメディアを立ち上げ13億円のメディア売却事業にも携わる。