32歳で業界最大手。今一番熱い若きイノベーター圧巻の学習術【株式会社クレスト永井俊輔代表】

32歳という若さでテクノロジーを取り入れ、業界最大手へ上り詰めた株式会社クレスト永井俊輔代表。
快進撃にフォーカスした第1章に引き続き、
第2章では、圧倒的な勉強量で挑み続ける、若きイノベーターの仕事術に迫ります。
(インタビューアー 編集長・鳥巣愛佳
株式会社クレスト代表取締役 永井俊輔氏
1986 年群⾺県⽣まれ早稲⽥⼤学卒。株式会社ジャフコで M&A やバイアウトに携わった後、⽗親が経営する株式会社クレストへ⼊社。CRM や MA を活⽤して 4 年間で売上を 2 倍に拡⼤させ、クレストをサイン&ディスプレイ業界の最⼤⼿に成⻑させた。2016 年より代表取締役社⻑に就任。ショーウィンドウやディスプレイを web 同様正しく効果検証するために、リアル店舗解析ツール・ESASY を開発するなど、リアル店舗とデータサイエンスの融合を⽬指す。

「圧倒的な知識量で勝つ」永井代表が提唱するオリジナル勉強法

取材の受け答えも迷いなく、様々な事例を出しながら話してくださる永井代表。「経験に勝るものは知識だから、圧倒的な知識量で勝つ」その真意に迫りました。
ー具体的には、どのような勉強をされているのですか?
永井代表:とにかく全分野の本を読みます。
ー全分野!
永井代表:家やオフィスには、様々なジャンルの本が1000冊以上あります。ジャンルはマーケティングや組織論のみでなく、歴史やIT、宇宙、ブロックチェーンについても勉強しますね。
ーすごいですね。知識は実際にどのように生かしているのですか?
永井代表勉強したことは、全て理解して知識として頭の中にマッピングしています。思考の中でX軸とY軸で捉えていますね。最近は特に歴史は面白いと思っています。例えば世界史の話をしましょう。ナポレオンは成功していたのに、どうしてロシアに制圧されたのか知っていますか?

世界史に学ぶ組織運営


ーナポレオンがどうして負けてしまったのか、恥ずかしながら知らないです(笑)
永井代表:私も最近勉強し直して学んでいることなのですが、彼はものすごい人望と強い戦力を持っていました。しかし統括できていたのが何十万いる中でも、1~2万人の兵士の群だったのです。自分の目が届かないその他数万の群が、気づかないうちに攻め込まれてしまい、最後には兵士の量で負けてしまいます。
ーそんなストーリーがあったとは…
永井代表:企業で言えば一見優秀なリーダーに見えても、社員数で言えばそのリーダーがスタートアップの数名〜数十名までが得意なリーダーなのか、数十名規模は不得意でも数百名を動かすことに長けたリーダーなのか、数千名規模でのマネジメントを得意とするリーダーなのか、もしくは全領域カバーできる人なのか…これらを理解する必要があります。
ー組織編成を変えたり、自らが一線から退いたりする、という選択肢も常に持たなければいけないのですね。
永井代表:そういうことです。組織が大きくなるにつれて、過去に大成功をおさめたマネジメントが、突如として失敗に変わるという学びがこのナポレオンの事例にはあります。
ー深いです…現在のフレームに当てはまらないことも、歴史が教えてくれているのですね。
永井代表:最近はある先生と本に学び、経営と歴史を紐づけた勉強を強化しているので他にもたくさん話せます。何事も論理や歴史を理解していると、できるものとできないものとの差がわかるんですよ。だから成功する・しないの判断も根拠をもってできるのです。

実践で使える知識の身につけ方

ー知識がマッピングされているからこそ、その判断のスピードも早くできるのでしょうね。
永井代表:一次元でしか物事を考えられないのでは、視野が狭くなってしまいます。世の中は何千何万の要素が複雑に絡み合って構成されているので、色んな情報を最低でも二次元以上で捉えていくことで、世の中の真理を見極めやすくなります。
クレストに入社当時は、まだ組織作りにITを導入する発想は根付いていなかったのですが、時代の流れをみていると確実にITが来ると思ったのです。そのためITの導入に迷いはありませんでした。
ー実際のITの導入で苦労したことはありますか?
永井代表:そうですね。例えばITリテラシーが低い年長者が9割を占め、業績に悩む会社を今から10年前に買収したと想像してみてください。自分ならどうしますか?
ーITを導入して組織改革をしたいけど、リテラシーが低い中で無理に取り入れると離職率が上がる気がします。
永井代表:それも一つの正しい判断ですね。しかしそれでは一次元で物事を捉えているに過ぎません。多くの方が一次元を単一毎に判断して、複合的な意思決定をできない場合が多いのです。ここに技術的背景(IT化、AI化等)や、今後の採用市場の厳しさ、買収後の成長予定と採用戦略などを組み合わせてゆき、それぞれの要素が互いにどのような影響を及ぼすのかを判断した上で、多次元でものごとを判断することが大切なことなのです。
ー多次元でものごとを判断しているから、説得力を持って人や組織を変化させられるのですね。
永井代表:日々の勉強の積み上げはこの思考の次元数を増やすことに寄与します。
 
第3章では30代にて数社の代表を兼任、ハードワークでも結果を残す仕事術に迫ります。
第1章はこちら

株式会社クレスト
株式会社ドラミートウキョウ

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ASSIST編集長。早稲田大学商学部卒、競技エアロビックはじめダンス歴17年の経験を生かし4~90歳の運動指導に従事。女性のためのヘルシービューティをプロデュース。 2014年インターナショナルエアロビックチャンピオンシップ日本代表。 2015年学生エアロビック選手権優勝。 フィットネスウエアブランド「CLAP」ライダー。 複数のウェブメディアを立ち上げ13億円のメディア売却事業にも携わる。