日本一のe-Sportsブランド「RAGE」。
ゼロからe-Sports市場の創造へ大きく船を漕ぎ出した、株式会社CyberZ執行役員RAGEプロデューサー大友真吾さんの奮闘や、今後の展望を語って頂きました。
日本最大級のe-Sportsイベントへ成長した「RAGE」
「未経験の領域だからこそ、なりふり構わず出来た」
RAGEの立ち上げ当初を振り返り、大友さんは語ります。
過去の経歴を見てもわかるように、大友さんご自身は、最初からとにかくゲームが好きで、その世界に精通していたという訳ではありません。世界が注目するe-Sportsの可能性に触れ、熱狂するイベント会場、スポットライトを浴びるプロゲーマー達を目の当たりにし、ゲームへの愛着とゲーム産業への貢献という意欲が湧いてきたのでした。
RAGE立ち上げにあたり、未経験という逆風の中、ゲームメーカーなどと連携しながら立ち上げるのは多くの苦労があったようです。
「最初はまず大会のルール・進行・運営をどうするのか、主催者よがりにならないようにプレイヤーファーストでやる事を考え、プレイヤーの気持ちに寄り添い、大会を成立させる事だけに注力をしました。とはいえ、過去の慣習ややリ方を模倣しているだけでは、新たなムーブメントは起こせないとも考えていたので、、K-1など格闘技シーンの選手にフォーカスした演出手法を参考にするなど、新しい試みも必ず毎回トライしています。」
大友さんはプレイヤーファーストを掲げ、いかにして選手カッコ良く見せ、選手にファンをつけることが出来るか、観客を魅了できるか、さらには参加選手がパフォーマンスを最大限発揮できる環境が用意できるかという視点で動いていました。
RAGEは2015年11月に第1回が開催され、2018年6月17日には第8回目が開催されます。
昨年よりエイベックス・グループとの協業が始まり、エンタテインメント業界の雄との最強タッグにより、ショーとしてのエンタテインメント性も強化され、盤石の体制となりました。
大会の規模は2.3万人規模まで成長し、まさに名実ともに、日本最大級のe-Sportsイベントへ成長したのです。
課題をクリアしゲーム産業を支える存在に
順調に日本でも市場を拡大しつつあるe-Sportsですが、課題もまだ多く残っていると大友さんは語ります。
「e-Sportsを盛り上げるために欠かせない大会ですが、より多くの人に知られて、観てもらうことと参加者を増やすことが必要です。その為には誰もが知っているスター選手をeスポーツ業界から輩出すること、スター選手がプロとして活躍し続けられる土壌をつくり、憧れの職業になることが重要になってきます。さらには関わる企業や人が皆ハッピーになるよう興業としても成立させなければなりません。放映権の販売、スポンサーの獲得など多くのスポーツや興業イベントと同じようなマネタイズが必要となってきます。弊社が運営するRAGEではしっかりとマネタイズの仕組みを構築し、市場の拡大に貢献していきたいと考えています。」
大友さんは職業としてのプロゲーマーの育成、活躍の機会の創出ももう一つの目標に掲げているそうです。
2018年5月より始動したRAGEプロリーグはまさに、スポーツと近い世界観であり、企業チームが所属する選手に固定給30万円を保証する、企業チームにはリーグ運営から年間インセンティブとして総額2,000万円が支払われるなど、活躍するための環境づくり、そして機会が選手に与えられるものになっています。
プロリーグ選手に向けてSNSマナー研修を行うなど、時代に即した育成方法も、RAGEは行っています。
世の中のステレオタイプを変え、働き方を変えて、憧れの歌手やスポーツ選手と同じように、プロゲーマーが憧れのスターになる。そんな未来はそう遠くないでしょう。
20代へ向けてのメッセージ
広告から新規事業、まさに人生を駆け抜けてこられた大友さんから、20代に向けたメッセージを頂きました。
「私はたくさん、失敗をしてきました。身の丈に合わないチャレンジは20代にしか出来ないですし、20代だからこそ、失敗も許容されると思います。今だからこそ出来ることを、たくさん挑戦してほしいですね。
思わず躊躇してしまうものにも手を出していくと、成功でも失敗でも大きなものが得られると思います。」