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今回は、皮膚科医の佐々木駿先生のライフワークに迫ります。
(インタビューアー 篠田惇)
佐々木駿先生。1986年9月20日生まれ、皮膚科医。
皮膚に関するすべてを解決する皮膚科医の仕事
ー皮膚科医の仕事内容について教えてください。
皮膚のことならなんでもやっていますね。
一般皮膚科においてアトピーや湿疹等に代表されるようなものや、大学病院だと皮膚腫瘍みたいなものも多いのでそういった手術をしたり、美容に関してもシミやシワの治療をやっています。
美容外科と美容皮膚科の違い
ー美容外科と美容皮膚科を聞いたことがあるのですが、どのような違いがあるのですか?
美容外科は手術をして治療するようなイメージです。
例えば、二重や鼻の形、エラ削りや豊胸などが美容外科に当たります。極端な言い方をすれば、体を少し改造するような感じです。
美容皮膚科はあまりメスなどを使わないで、レーザーで肌の透明感を出してシミやくすみを消したり、ヒアルロン酸を打ってほうれい線をなくしたり、ボトックスなどでシワをなくしたりするのが代表的ですね。
その人の原型をいじらずに、個人個人の今現在持っているポテンシャルを最大限に出すことを目的にしています。
「ポテンシャルを最大限に出したい」美容の世界への思い
ー外科的に手術をする方も増えていますが、どんな想いで治療をされてありますか?
自分は皮膚科医なので美容外科もやってもいいのですが、
見た目が普通の人や平均以上の人はメスを使って外科的にいじる必要はあまりないかなと思っています。
もちろん、その人にしか分からないコンプレックスや悩みを抱えてる人はいっぱいいると思います。
ただ、見た目って親から与えられたものだし、交通事故や火傷でどうしようもなくなったとか深刻な悩みであれば美容外科で手術をしてもいいと思うのですが…
なので自分はあまり美容外科は積極的にはやらないようにしています。
でも、年齢的にどうしても衰えてシミやシワが出てくるのはしょうがないので、そこを美容皮膚科で元通りの自分に戻してあげることが、自分が普段やっているようなことですね。
それが「今現在持っている個人のポテンシャルを最大限に出すこと」かなと。
皮膚科だからこそ「結果」を大事に
ー佐々木先生が仕事で大切にしていることを教えてください。
「信頼関係・安心・目に見えてわかる結果」の3つでしょうか。
内科系・外科系の医者は一般的に体の中を見る仕事をしますよね。
極端なことを言えば、外から見たら治ったのか治っていないのか、患者さんからはわからないこともあったりします。
しかし皮膚科は皮膚を治す科なので、見れば誰でも効果がはっきりとわかるんです。単純明快で誤魔化しが効かないので、結果が大事ですね。
大学病院ならではの責任があるやりがい
ーいまのお仕事のやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
目に見える結果が出て、感謝して頂いた時はやりがいを感じます。
「ありがとう、助かりました」と言われた時は、それだけで嬉しいです。
大学病院で勤務しているため、他の病院で治療に難渋している患者さんたちが来院されるパターンが多いのですが、
他の病院では結果が出なかった方も、僕たちが責任を持って治療に向かうことで治せるケースもよくあるのです。
それは総合病院にいるからこそ出来ることですし、そのやりがいは今の職場の環境だからこそだと思ってますね。
病院は本来ならば来なくていい場所なので、完治して患者さんたちが卒業して行く時はやってよかったと感じます。
趣味やプライベートの楽しみ方
ー多忙な佐々木先生ですが、趣味やプライベートはどのように過ごされていますか?
旅行と流行り物を巡ることが好きです。
海外だと最近はグアムなどの近場のビーチリゾートで、国内旅行は季節に合わせて色々な行くのが好きですね。
医者の学会って全国で何回かあって、学会に行きつつ自分だけだったら行かないような地域に行けるのも楽しみです。
昔から流行り物が好なこともあり、流行っている展示会には全部行ったりもします。
最近だとチームラボ、VRやプロジェクションマッピング等の展示会も楽しんできました。
憧れの人物像は、ニュースでおなじみの池上彰さん
ー佐々木先生が憧れている存在って、どのような方でしょうか。
池上彰さんがすごく好きです。
子供の頃から、こどもに今のニュースを教えるというコンセプトの「NHKのこどもニュース」という番組を見ていて、
池上彰さんと柴田理恵さんが夫婦役で出演されてありました。
最近では池上さんは、わかりやすいニュース解説者としてよくテレビでお見かけしますが、
難しい話を誰にでもわかる簡単な言葉で伝え、みんなから共感を得ていることが本当に凄いと思うんです。
努力している姿はあまり人前に見せず、あくまで自然なところも素敵です。
他業界の良さを医療の現場にも
ー「伝える」ということに関して、佐々木先生も共通点が多いですよね。
医療はすごく複雑なので、複雑なことを理解してもらう言葉に置き換えることが必要なのです。
そのまま医療用語で伝えるのはすごく簡単なのですが、
私たちがやりたいことと患者さんがやりたいことを擦り合わせていくというのはトーク力や、双方の咀嚼力であったりします。
そういった点で、難しいことを簡単に変える技術はすごいと思いました。
池上彰さんに1回会って話をしてみたいです。
目標は皮膚のことで悩む人をなくすこと
ー佐々木先生の今後の目標についてお伺いしたいです。
いつかは、自分のクリニックを開業し自分のやりたい医療をしていきたいです。皮膚のことで悩む人がいなくなればいいですね。
皮膚科は病院なのですが、実は綺麗にしたいというポジティブな思いを持ってくる方もいらっしゃいます。
病院は病気のためにネガティブな気持ちで来院して、なんとか治したいという気持ちで来院することが多くて、
ポジティブな気持ちでくる科は、出産時の産科と美容皮膚科ぐらいしかないのかなと思っています。
そういった意味で「ポジティブな気持ちで行きたい」と思ってもらえる皮膚科医になりたいです。
編集後記
皮膚についての正しい知識を伝えていきたいと仰る、佐々木さん。
間違った認識や、安全な薬の使い方も今後のコラムで配信してくださるそうです!
次回の掲載もお楽しみに!
(インタビューアー 篠田惇)