アパレル業界で働きながら「いつか自分のブランドを立ち上げたい」と夢見る人は多いであろう。
今回ご紹介するのは25歳という若さで自身のブランドを立ち上げ、
「ハゲがダサい」という世の悩みを逆手に取ったメディア事業を手掛ける、高山芽衣さん。
事業を通して「個性を大事に生きることは素晴らしい」というメッセージを発信しつづける彼女のライフワークに迫ります。
高山芽衣さん
株式会社Passion monster代表取締役社長。1994年生まれ長野県出身。レディース向けアパレルブランド「GREET」と、色気のあるHAGELICIOUSな男たちを紹介するウェブマガジン「NOHAIRS」を運営している。
「今の自分でいいのか?」有名ブランド勤務時代に問い続けた
ー起業に至った経緯について教えてください。
トータルビューティの専門学校に通っていて、アパレルに長く関わってきました。
学生の頃に、居酒屋やアパレルでのアルバイトをしていたのですが、
生き生きと仕事をして、豊かな暮らしをしている大人や経営者に会う機会が多かったんです。自分もそんな風に働きたいと理想を持っていました。
ー働き方を考える時期の出会いに、影響を受けたんですね。
専門学校の卒業後は、アメリカ発のブランド「kate spade」で販売員として就職しました。
働く環境も仲間もとてもよくて、楽しんで働いていました。
その一方で、学生の頃に描いていた理想と現実のギャップも感じていたんです。
「kate spade」でお買い物をされる、経済的に余裕のあるお客様と接する機会も多かったことから「今の自分でいいのだろうか」とずっと考えていました。
ーそこからアパレルブランド・メディアの立ち上げに至ったのですか?
パーソナルカラーと骨格診断を用いたファッションを提供しています。
自分の個性が生かされるファッションで、日々楽しんでもらえたら嬉しいと思い立ち上げました。インスタグラムを中心に、すべて受注販売で行っています。
ファッションを通じて個性を生かす方法を考えていると、
日常生活の中でも疑問が生まれるところがありました。それが男性の薄毛の悩みでした。
薄毛でもオープンに堂々と整えればかっこいいのに、なぜ中途半端に隠すのだろうかと感じました。
その「薄毛はかっこ悪い」というイメージを逆手に、ポジティブな個性として発信していきたいと思い、メディアを立ち上げました。
それが薄毛のいけてる男のマガジン「NOHAIRS」です。
https://nhairs.com
独立しての周りと自分の変化
ー大活躍の高山さんですが、独立する前と後での変化は感じますか?
会社を設立してからは特に、出会う人や周りからの見られ方が変わったように思います。出会う人たちが変わっていくと、影響されやすいことも出てくるので、自分がどこに向かいたいのかを常に考えるようにしています。
今までは情報も人からいただくことが多かったので、自分もいつか返せるようにとアップデートしていたいです。どんな偉い人にも自分から「何か私にできることはありませんか?」と言えるように、誠実な気持ちは持っていたいです。
ー高山さんのポジティブさの秘訣は何でしょうか?
不安もありますし、設立したばかりの今が大変なのも事実です。
でも愚痴や自分が思ったことも、誰かに吐き出すことでポジティブな性格が保たれているのかもしれません。言葉に出して、必ず前に進めるようにしています。
自分の周りもこだわりがあるような、変わった人が多いように思います。そんな人たちと一緒に過ごしている影響なのか、自分の意見をズバズバ言うというよりも、人の意見を受け入れられるキャパも増えてきた気がしています。
ーアパレルとメディア事業を通して、どのようなことをしていきたいすか?
ひとりひとりが個性を認めて表現していける文化を作りたいと思っています。着たいものを着て、自分のコンプレックスを隠すんじゃなくて、認めて発信できるような文化になれば、もっといい社会になるのだと思っています。
一緒に仕事できる人も絶賛募集しているので、ぜひSNS等でもメッセージいただきたいです。
高山芽衣さん
株式会社Passion monster代表取締役社長。1993年生まれ長野県出身。レディース向けアパレルブランド「GREET」と、色気のあるHAGELICIOUSな男たちを紹介するウェブマガジン「NOHAIRS」を運営している。